Last Updated on 2022年7月23日 by maco
離れて暮らす親を支えるなら準備したい「親に作り置き」の本
現在、日本の75歳以上の人口は約1800万人。
しかし、5年後にはなんと今の倍、約3680万人になると言われています。
親との同居ばかりが選択肢ではない今。
別居しながら親をサポートする考え方は、誰もが通らなくてはならない道かもしれません。
「親に手作りおかずを宅配する」という考え方は、きっとこれからもっともっと、増えてくるのでしょう。
親に宅配、作り置きの参考になる本を厳選!
この「親に作り置き」を調べてみると、近年、続々と本が出版されています。
私自身、高齢家族を何人も見てはきましたが、それぞれ食事に関しては、考え方に違いがあったり、サポートする側の体制も異なったり…。
一概に「これがいい、こうすべき」というものではなかったように思います。
ムリはムリ。でもできることからやってみよう。という気持ちで…
「親に料理を作って宅配する」本を研究してみました。
冷凍してもまずくならないおかず、受け取った側が食べやすい工夫もいろいろ。
また、日持ちに関しても、冷蔵何日、冷凍何日とそれぞれのレシピごとに書いてあるので、とても参考になります。
「親に元気を届ける 作りおきごはん」小田真規子著
あ、これいいなと思ったのは、『親のための食事が、ただでさえ忙しい子供の負担にならないように』考えられているところです。
そして、『歳をとった親は、往々にしてわがまま』との記述も。
確かに!(笑)
うちの母はわがままではないし、私のことを気にして、気を使ってくれているけれど、それでも時々、つらいなあと思うときがあります。
ということは、ほかのお宅でも往々にしてそうだろうな…。
チンジャオロースのお肉を細かく切らずに薄切り肉のままで、とか、ピーマンは斜め切りにして噛み切りやすくするというのは知らなかった。
でも、家族のおかずの調理方法を少し変えればよいレベルなら、親のための取り分けが楽になりますね。
若い世代と「お年寄りの食べやすさ」をどう共存させていくか、は、とても参考になります。
冷凍お届けごはん 離れている家族に 上田淳子著
これは目からうろこでした!
オーブンシートで包んだ料理を送るという発想なのです。とってもシンプル。
キャンディー状にくるんだものは電子レンジで加熱するもの。
四角く包んだものはフライパンで蒸し焼きにするという2タイプの包み方で、受け取った側にも調理法が分かりやすい。
どちらも冷凍してクール便で送るスタイル。
離れて暮らす親だけでなく、大学で上京した子供や単身赴任のお父さんにもよさそうなおかずばかり!
東京と島根で離れて暮らす義父に、料理を宅配するタイミングで考えたレシピ。
「最低限のことをやれば食べられる」「食べたらオーブンシートを捨てるだけでよい」「届いた後の調理がわかりやすい」ことは、高齢者にとって助かるはず!
「親が喜ぶ 作りおきごはん」今泉久美監修その他
この本では、親の食事を支える活動を「親ごはんサポート」と呼んで、親ごはんサポートを行っている人にアンケートを実施し、126人から回答を得ました。
それをもとに製作された、いわば「126人集まれば文殊の知恵」的なアイディア集。
自分が支える親はたったひとり、ふたりだから、周りが見えない。
けれど、みんな同じようなことで困っていることがわかります。
実際に親をサポートしている人たちの生の声、さまざまなリアルなレポートはとても参考になります。
「ヘルパーや宅食を利用していない理由はなんですか?」というアンケート結果には、
「本人が望まないから」
「親が、他人が家に入るのをいやがる」
「以前は宅食を利用していたが、すぐに飽きてしまったから」
などの言葉が並びます。
レシピももちろん参考になりますが、アンケート結果、そしてその悩みに対するQ&Aや、さまざまなアイディアも掲載されていて、孤独になりがちな「親ごはんサポート」の支えになります。
「親が喜ぶごはんを冷凍で作りましょう」検見﨑聡美監修
この本は、上でご紹介した「親が喜ぶ 作りおきごはん」の続編的な位置づけ。
前作が出版されてから、「遠く離れていてなかなか行けない」「時間がなくて頻繁に通えない」という声を受けて、「おかずを冷凍して親の元に届ける」ことにこだわったレシピ集になっています。
今回の監修の料理研究家・検見﨑 聡美さんも、長く両親の食事サポートを続けているとのことで、減塩、噛みやすさ、飲み込みやすさに配慮。
低栄養を防いで、少量でもしっかりと栄養がとれるメニューを厳選して掲載しているとのこと。
高齢者の食事を実際に続けている料理研究家のレシピは、すごく参考になります。
「なにしろ、親のごはんが気になるもので。 栄養バランスを考えた冷凍おかずの詰め合わせ」 金子文恵著
「1食分をまるごと冷凍して、レンジでチンするだけ!」というこちらも、またなかなかに考えられた本です。
というのは、「最初は主菜と副菜を分けて、個別に冷蔵庫に入れていたけれど、親がなかなか食べてくれない。それは“どれを食べるか選ぶこと”が億劫だからだと気がついた」という考え方が基本。
編み出したのは、おかずをセットして、お弁当のようにしてから冷凍する方法だというのです。
[chat face=”profile.png” name=”” align=”left” border=”red” bg=”red” style=””]「どれを食べるか選ぶのが億劫」だなんて、そんな発想なかった。[/chat]
ここまでできれば、そりゃあ完璧だろう…と思うのですが、できる範囲でやらないと苦しくなるかな。
しかし、「遠距離介護と冷凍おかず」のレッスンを開催して、同じ悩みを持つ40代、50代の参加者と意見交換しながら、ご自身の経験も生かして考案された「冷凍セットお弁当」は、とても参考になります。
そのほか
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